BIM

日照のシミュレーション

BIMでは、設計作業で作成するモデルを使って様々なことを事前に検討することができますが、その一つに日照のシミュレーションがあります。
建築物の日影や日当たりはこれまでも2Dの平面図や立面図などで確認することができましたが、「線」や「数字」で表現された図面を見ても一見で日照を理解するのは難しいものだったのではないでしょうか。
BIMを用いた場合、建築物を建てようとする敷地の緯度経度、日にちと時間を指定することで太陽の動きをより分かりやすく視覚的に確認することができます。

建物内部でのシミュレーション

建物屋内の日照シミュレーションでは、開口部から建物の内部への日照の変化を季節、時刻に応じて計算することで、太陽の日差しが窓からどのように差し込んでくるかを確認することができます。
この動画は、8時から17時まで一時間ごとの日差しの変化をシミュレートしたものです。
午前中は東面の大きな開口部から日が差し込むこと、太陽が南中した時刻から直射日光がなくなること、夕方になると西面吹き抜け上部の窓から日が入ることが分かります。
これは、春分の日で作成したものですが、夏至や冬至など任意の日にちで計算することが可能です。

実際の10時の写真

実際に完成した建物と日当たりの様子を見比べてみても、CGで作成されたものと実際の建物の写真で日の差し込み方が同じであることが分かります。

建物外部でのシミュレーション

建物外部においても内部と同様に日照のシミュレーションを行うことが可能です。
外観でのシミュレーションを行うことで、窓を小さくしてみたり、庇を設けてみたり、日除けのルーバーを設けてみたりとデザインの検討に活かすことができます。

外観パースと同じように思われるかもしれませんが、建物の外観パースは、計画建築物がきれいに見えるように太陽の位置は適当に配置して作られることがあります。

例えば、下のファンズワース邸は私が外観パース作成の練習で以前作ったものですが、朝日が昇る雰囲気を演出して作成しました。実際に建つファンズワース邸の方位では、このCGの太陽位置は真北です。現実にはありえない構図です。

CGの練習で作成したファンズワース邸

このように、外観パースは計画の提案資料として、外観の色決めの検討を目的として作られること等が多いため、特にPhotoshopのような描画ソフトを使って作成された外観パースは太陽の位置や影の方向があべこべであることもあります。
しかし、日照シミュレーションでは太陽の軌跡を忠実に再現し、建物が太陽から受ける影響を確認することを目的としているため、単なる外観パースを作成することとは一線を画しています。